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イギリス 高架線下の土地を米企業に売却=竹鼻智
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鉄道路線の運営を行う国営企業、ネットワーク・レイルが、所有する全国の高架線下の商用・居住スペースを米国に本拠地を置くプライベート・エクイティ(株資本)運用会社、ブラックストーンに15億ポンド(約2015億円)で売却し波紋を呼んでいる。
売却されたスペースの賃料は大幅に値上げ。例えば、ロンドン郊外にある保育所の賃料は49%もつり上げられ、月謝が200ポンドも値上げとなった。
同社は、中低所得者層を対象とした比較的安価な賃料をターゲットとした投資戦略で知られていたが、国連の住居と人権に関する調査官のレイラニ・ファルハ氏は、今回の手法を批判した手紙を同社に送付。そんな中、同社のスティーブン・シュワルツマンCEOは、オックスフォード大学に人道と倫理に関する研究のため、1億5000万ポンドの寄付金を贈呈。同大学は、ルネサンス期以来最大規模の寄付として歓迎したが、こうしたシュ…
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