資源・エネルギー災害に強い分散電源革命

開発ブーム 分散電源基礎知識=南野彰

    三井物産のインドでの分散電源ビジネスによって、集落に電気が通った(同社提供)
    三井物産のインドでの分散電源ビジネスによって、集落に電気が通った(同社提供)

     Q:なぜ今、注目?

     A:災害対応、再エネ、未電化地域の発展に貢献

     分散電源は、石炭火力発電所や原子力発電所など大規模集中電源とは異なり、比較的小規模な発電設備を消費地近くに分散設置して電気を供給する概念だ。近年、分散電源が世界的に注目されている。それには、大きく三つの原因がある。

     最近、国内で急速にクローズアップされているのは、災害対応、リスク分散対策としての側面だ。千葉県を今年9月に直撃した台風15号は、想定以上の大停電を引き起こした。千葉県と神奈川県を中心に最大約93万戸超が停電になった。千葉県内では野田市、我孫子市、浦安市の3市以外のすべての自治体で停電が発生。送電線を結ぶ山間部の鉄塔や電柱が記録的な暴風により数多く倒れ、復旧作業が困難を極めた。停電から1週間以上たっても、千葉県では6万戸以上の停電が続いた。

     広範囲での停電が発生した時の対応策として注目が高まっているのが分散電源だ。今回の千葉県の大停電では住宅用太陽光発電が大いに活躍したという。住宅用太陽光には停電した時でも、自家発電した電気を供給できる専用のコンセントがある。太陽光を設置した家庭はこの専用コンセントを活用してスマートフォンの充電や扇風機を動かしてしのいだ。

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