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タタ・コンサルタンシー・サービシズ インド最大手のITサービス=児玉万里子/260

 タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)は、インド初のソフトウエア企業であり、今日でもITサービス会社として国内最大手である。インド最大の企業グループであるタタ・グループの持ち株会社であるタタ・サンズ社の一部門として1968年にスタートし、2004年にインド国内の証券取引所に株式を上場した。19年3月末現在も同社株式の72%をタタ・サンズ社が保有している。タタ・グループの有力企業の一つで、同社の株式時価総額はタタ・グループの全上場企業の約7割を占めている。

 90年代以降のインドの躍進を支えた産業がコンピューター・ソフトウエア開発などのITサービスである。その発展プロセスは、そのままTCSのたどった道である。当初は、インド国内にハードウエアが十分整備されていなかったため、顧客である海外企業に技術者を派遣して、現地で作業をするサービスが中心だった。「インド人プログラマーの米国派遣」が典型的な形だった。サービスは、プログラミング、テストやメンテナンスなど…

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