国際・政治欧州発 世界不況

「英連邦」再び 英国が豪印に急接近 離脱見据え結束図る=藤好陽太郎

メイ前英首相(右)と握手するインドのモディ首相(Bloomberg)
メイ前英首相(右)と握手するインドのモディ首相(Bloomberg)

 欧州連合(EU)離脱による深刻な打撃を回避すべく、英政府と議会、民間企業が「英連邦(Commonwealth of Nations)」諸国との関係強化にかじを切っている。英連邦は旧大英帝国の植民地を中心に構成される。英国が戦後復興を果たせたのも英連邦諸国との貿易があったからだ。現在、英連邦の加盟国は53カ国・地域、人口は24億人に上る。60%が30歳以下と平均年齢が若く、成長余力の高さが指摘される。ジョンソン首相は「グローバル・ブリテン」を掲げて、英連邦や加盟国との関係強化を打ち出している。英連邦諸国も英国との貿易拡大に期待しているようだ。

「豪州の企業が英国進出の好機とみなしているだけではない。英国企業も極めて積極的に(豪州進出を)検討している」。今年4月3日の英下院の委員会で、エイムズ英豪商工会議所常任理事(当時)は豪州企業の同会議所への加盟が急増し、特に2018年は約100社近くも増加したと強調した。

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