沈む自動車業界 BMW、ダイムラー「減益ショック」 ドイツの“黄金時代”に終止符=熊谷徹
有料記事
ドイツ南部のバイエルン州は、バーデン・ビュルテンベルク州と並ぶ製造業の中心地の一つだ。同国のGDPの約18・5%を生み出している。その屋台骨は自動車産業。ここにはBMWとアウディの本社があり、部品メーカーなど周辺産業も含めると、同州で約50万人がこの業界で雇用されている。
ミュンヘン市北部の環状道路沿いに、BMWの本社ビルがそびえている。ここで今年3月に発表された2018年度の業績は、多くの株主を失望させた。
同社の18年の売上高が前年比で0・8%減少した他、税引き前の利益は8・1%、当期利益も16・9%、それぞれ減った。経営陣は1株当たりの配当を、50セント引き下げざるを得なかった。BMWが配当を引き下げたのは、09年以来10年ぶりのことだ。
残り2256文字(全文2583文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める