マネロンに乏しい緊張感 佐々木氏の退任影響か
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資金洗浄(マネーロンダリング)対策の向上を目指す国際組織、「金融活動作業部会(FATF)」の調査団が10月下旬、来日した。一部の金融機関に立ち入り検査し、日本の対策レベルを判定する。ある金融機関の関係者は「うちは関係ない」と受け流し、危機感には乏しい。一方、どの金融機関が立ち入りを受けるのかの情報収集には躍起だ。
金融機関関係者からにじむ緊張の緩みは、金融庁総合政策局長だった佐々木清隆氏(1983年旧大蔵省入省=写真)が退任した今年夏の人事も影響していそうだ。佐々木氏は2017年に金融庁総括審議官、18年に総合政策局長を歴任。マネロン対策把握のため、金融機関に報告命令を複数回出すなど、業界で恐れられた存在だった。
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