今週のポイント 10月の商業動態統計(11月28日) 増税後の消費落ち込み幅に注目=上野剛志
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11月28日に経済産業省が10月の商業動態統計(速報)を発表する。同統計内の小売業販売額はサービス業こそ含まないものの、幅広い消費の動向を表す。また、消費の代表的な統計である家計調査よりも速報性が高い。消費増税後の消費動向は、日本経済や経済政策の行方を占ううえで極めて重要であるため、10月の商業動態統計への注目度は高い。
9月の小売業販売額(速報値)は前年比9.1%増と、前回増税前の2014年3月(11.0%増)に近い高い伸びを示した。商品別では、機械器具小売業(37.9%増)や自動車小売業(16.9%増)、医薬品・化粧品小売業(16.4%増)の伸びが目立ち、軽減税率対象外の家電や化粧品、税制優遇が小幅な車種の自動車を中心に顕著な駆け込み需要が発生したことがうかがわれる。ただし、増税前3カ月間の累計では、今回(7…
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週刊エコノミスト
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