東京市場 ストラテジストが読む 電子など外需の景気敏感株が主役=三宅一弘
有料記事
昨年の師走相場は米中貿易戦争の激化で世界株安となったが、今年は期待が膨らみそうだ。12月は米・欧・日の金融政策決定会合が予定されているが、事前予想通り現状維持が濃厚だろう。トランプ米大統領の弾劾問題は野党・民主党が過半を占める下院で訴追が決まっても、弾劾裁判となる上院は与党・共和党が過半数を占め、有罪にならない可能性が高い。英国の欧州連合(EU)離脱を巡る総選挙(12月12日)もジョンソン首相率いる保守党優勢が伝えられており、ほぼ想定線の結果になるとみている。
結局、12月15日にトランプ政権が発動予定の対中追加関税の行方が最大の焦点となろう。これはスマートフォンやパソコン、ゲーム機など1560億ドル相当の中国からの主力輸出製品に15%の制裁関税が課される内容だが、米中双方とも回避したいのが本音だ。中国経済にとっては過去と次元が異なる打撃が予想される一方、米国も他国製品への代替が難しく値上げなどを通じて消費減退につながるリスクが大きい。来年11月の大統…
残り433文字(全文866文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める