週刊エコノミスト Online挑戦者2020

田中裕介 オーシャンアイズ代表取締役社長 海況予測で漁業の効率化を

    撮影:武市公孝
    撮影:武市公孝

     後継者不足、漁業資源の不足など、課題山積の水産業。人工知能(AI)と海洋物理を組み合わせた独自の技術で、生産性向上や資源管理の実現を目指す。

    (聞き手=藤枝克治・本誌編集長、構成=市川明代・編集部)

     漁師の勘と経験だけが頼りだった漁業に最先端技術を取り入れ、革命を起こしたいと考えています。

     2019年12月、これまで試用版で運用してきた漁場予測システム「漁場ナビ」の一般販売を開始しました。魚は快適な水温を求めて移動するため、漁場の予測には海水温の把握が不可欠です。気象衛星ひまわりが観測している海面水温のデータを基に、水温の分布状況の配信サービスを提供しています。

     ひまわりの元データは雲に覆われていて、画像を見ても水温分布はほとんど分かりません。そこでディープラーニング(深層学習)を用い、過去のデータや周辺データを使って雲に隠された部分を生成しています。利用者は専用アプリをインストールしたタブレット端末で、1時間に1回、2キロ四方単位で色分けされた水温分布図を確認できます。操業履歴を送ってくれる利用者にはオプションで、好漁場を推定するサービスも付けています…

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