経済・企業 AIチップで沸騰! 半導体

キオクシア 業績悪化で利害調整がカギ 上場タイミングは流動的=和泉美治

 2020年の大型の新規株式公開(IPO)候補に挙げられるのが、19年10月に東芝メモリホールディングス(HD)から社名変更したキオクシアHDだ。経営危機に陥っていた東芝が、17年にNAND型フラッシュメモリー事業を分社化して設立。フラッシュメモリーの売上高では韓国サムスン電子に続く世界2位につける。

 18年6月に投資ファンドの米ベインキャピタルが主導する企業連合の受け皿会社に、東芝の持ち分すべてがいったん売却され、東芝は約2兆円の資金を得た。同時に東芝は3505億円を再出資(普通株式の40.2%)したため、キオクシアは現在、東芝の持ち分法適用関連会社となっている。ただ、図のように、同業他社の米マイクロンテクノロジーなどと比較しても、キオクシアの足元の業績は極めて厳しい。

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