ソニー 試作EV公開で示した車載用半導体への本気度=浜田健太郎/岡田英
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会場が暗転し、柔らかな音楽が流れる。「SONY」と書かれた大きなロゴの下から、音もなく銀色に光る車が入ってきた。今年1月6日、米ラスベガスで開催されたデジタル技術の国際見本市「CES」。ソニーが次世代技術をプレゼンするステージで、吉田憲一郎社長兼最高経営責任者(CEO)がゲームや5G(第5世代移動通信システム)などの説明を終えた後だった。
「ソニーはモビリティー(移動手段)革命への貢献を加速する」──。車載用半導体事業への取り組みを紹介し始めた吉田社長が一息付くと、姿を現したのは世界に初めて披露する電気自動車(EV)の試作車「VISION-S」(ビジョンS)。EVの試作という形で事業への本気度を示し、世界中から集まった報道陣は“サプライズ”に不意を打たれた。
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