米イラン仲介のオマーン国王死去 新国王の手腕は未知数=玉木直季
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米イランの緊張が高まった直後の1月10日、オマーンのカブース国王が死去した。カブース国王はイラン核合意に向け、米国とイランを仲介するなど、全方位外交を得意としてきた。カブース国王は1970年、皇太子の時に宮廷クーデターを起こし、父サイド国王を追放して即位。その際に支援したのがイランで、その後もイランとはパイプを持った。
本領を発揮したのは2018年10月であった。イスラエルのネタニヤフ首相が25日、事前発表なくオマーンを公式訪問しカブース国王に謁見した。3日前にはパレスチナ自治政府のアッバス議長もカブース国王に謁見していたことから、パレスチナ問題の前進に向け、カブース国王が仲介を図ったのではとささやかれた。アラブの盟主を自任するサウジアラビアは当時、ジャーナリストのカショギ氏殺害で国際社会からの批判対応で精いっ…
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週刊エコノミスト
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