光免疫療法 「光と薬」で狙い撃ち=編集部
有料記事
光免疫療法とは光と薬を使って、がん細胞を壊死(えし)させる治療法だ。米国立衛生研究所(NIH)の小林久隆・主任研究員が開発し、楽天の三木谷浩史氏が会長を務める医療ベンチャー「楽天メディカル」が治験を進めている。
鼻、口、のど、上あご、下あご、耳などにできる頭頸部(とうけいぶ)がんに対する光免疫療法は画期的で有効性が高いとして、薬事承認に向けた相談・審査を優先的に行う厚生労働省の「先駆け審査指定制度」の対象品目に選ばれている。スピーディーに承認に進めば、早期の実用化も期待される。
日本人の頭頸部扁平(へんぺい)上皮がん患者を対象とした光免疫療法の安全性を評価した第1相試験、有効性を評価した米国での第2相試験の治験がすでに終了。標準的な治療が効かなくなった局所再発の頭頸部扁平上皮がん患者を対象にした米国の第2相試験では、30人の患者のうち4人のがんが消失、9人の患者でがんが3割以上縮小するなど、良好な結果が報告された。
残り749文字(全文1163文字)
週刊エコノミスト
週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める