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がんゲノム医療 324種類の変異がわかる 遺伝子パネル検査が保険適用=村上和巳

保険適用で、遺伝子情報を医療に生かす時代が始まった
保険適用で、遺伝子情報を医療に生かす時代が始まった

 がん患者の細胞の遺伝子変異を調べる「遺伝子パネル検査」の公的保険の適用が2019年6月、始まった。この検査が画期的なのはがんに関する多数の遺伝子変異を一度に調べられることにある。

 遺伝子情報に基づく個人に特化したがん治療は「がんゲノム医療」と呼ばれている。例えば、同じ肺がんでも、人によって変異する遺伝子は異なっている。これまでも、遺伝子検査で変異の有無を確認してきたが、1回の検査で一つ、または数個の遺伝子変異しか調べることはできなかった。それが新しい検査なら、より多くの変異を調べられるため、患者ごとによりマッチした薬や治療を受けられる可能性が高まる。

 医療保険が適用となったシスメックス社の「NCCオンコパネルシステム」と中外製薬の「FoundationOne」という遺伝子パネル検査では、患者から採取したがん細胞の一部を使った1回の検査で、前者が114種類、後者が324種類の遺伝子変異の有無を一気に調べることができる。

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