穀物 記録的豊作でも底堅い=柴田明夫
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シカゴ穀物は上値が重い。大豆は3月に入り再び1ブッシェル=9ドル台を回復。小麦も5ドル台前半、トウモロコシも3ドル台後半での小幅な動きに終始している。新型肺炎の感染拡大が止まらない状況では、穀物に買い材料は見当たらない。収穫期を迎えたブラジルでの大豆、トウモロコシ生産がそれぞれ1億トンを超え、記録的豊作となっているのも相場圧迫材料だ。
とはいえ、原油や非鉄が軒並み値を崩すなか、穀物の下値は意外に堅い。基礎食料である穀物は、世界の消費量も拡大しており、安値が需要を喚起する。米農務省の2月需給報告によれば、2019年後半~20年前半の世界穀物生産量は26億6287万トンで過去最高。期末在庫率は3割を超える。
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週刊エコノミスト
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