マーケット・金融THE MARKET

穀物 記録的豊作でも底堅い=柴田明夫

 シカゴ穀物は上値が重い。大豆は3月に入り再び1ブッシェル=9ドル台を回復。小麦も5ドル台前半、トウモロコシも3ドル台後半での小幅な動きに終始している。新型肺炎の感染拡大が止まらない状況では、穀物に買い材料は見当たらない。収穫期を迎えたブラジルでの大豆、トウモロコシ生産がそれぞれ1億トンを超え、記録的豊作となっているのも相場圧迫材料だ。

 とはいえ、原油や非鉄が軒並み値を崩すなか、穀物の下値は意外に堅い。基礎食料である穀物は、世界の消費量も拡大しており、安値が需要を喚起する。米農務省の2月需給報告によれば、2019年後半~20年前半の世界穀物生産量は26億6287万トンで過去最高。期末在庫率は3割を超える。

残り130文字(全文436文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月9日号

EV失速の真相16 EV販売は企業ごとに明暗 利益を出せるのは3社程度■野辺継男20 高成長テスラに変調 HV好調のトヨタ株 5年ぶり時価総額逆転が視野に■遠藤功治22 最高益の真実 トヨタ、長期的に避けられない構造転換■中西孝樹25 中国市場 航続距離、コスト、充電性能 止まらない中国車の進化■湯 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事