鉄鋼 中国から山積み在庫があふれる=細川隆一
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「もう鋼材の置き場がない」。新型コロナウイルスの発生源となった中国では、鉄鋼業界が未曽有の在庫増に直面している。製鉄所の主要設備となる高炉は24時間365日稼働し続けるため、急激な需要減に対処できない。新型コロナの発生で経済活動が停止し、鋼材を売ることも運ぶことも困難になったが、高炉では延々と鋼材が造られ続けている。
この異常な状況は、統計でも確認できる。業界団体の中国鋼鉄工業協会が公表している主要20都市の鋼材市中在庫は2月下旬に1905万トンとなり、1月から一気に2・3倍に積み上がった。
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