何が起きるか/10 米国の成長率低下 ゼロ金利常態化が悪循環を生む=木内登英
経済の潜在力が低下するとともにインフレ率も下振れ、超低金利環境の出口が見えなくなってしまう。そうした状況が、「日本化」と呼ばれる。欧州に続いて米国でも、「日本化」のリスクが意識されるようになってきた。
きっかけとなったのは、新型コロナウイルス問題への対応策として、3月3日に米連邦準備制度理事会(FRB)が0.5%の大幅な利下げ(政策金利引き下げ)に踏み切ったことだ。
市場の利下げ観測に先手を打つ形で突然実施されたこの緊急利下げは、むしろ世界の金融市場の混乱を強めてしまった。背景には、米国でゼロ近傍の金利環境が常態化してしまう、との懸念が浮上したことがあったと見られる。
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週刊エコノミスト
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