国際・政治コロナで急変 世界経済入門

何が起きるか/3 トランプ続投危うし 景気後退は致命傷 岩盤支持層を揺るがす=安井明彦

新型コロナウイルス発生は大きな誤算だった (Bloomberg)
新型コロナウイルス発生は大きな誤算だった (Bloomberg)

 11月3日に投開票が行われる米国の大統領選挙は、再選を目指すトランプ大統領に有利とみられてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大で行方が怪しくなった。感染拡大は二つの点でトランプ続投への逆風になる。

 第一に「景気の減速」だ。トランプ大統領は好景気を追い風に再選を実現しようとしてきたため、景気が大きく落ち込めば戦略は成り立たない。歴史的に米国の大統領選挙は現職に有利だが、任期3年目以降に景気後退を経験した大統領に限ると、再選に成功した割合は2割強に過ぎない。トランプ大統領は感染拡大の影響を最小限に抑え、年後半の急回復を期待するほかない。

残り1055文字(全文1325文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

6月13日号

電力が無料になる日 NTT、東電、トヨタが拓く未来14 NTT、東電、トヨタの共闘 捨てる再エネは「宝の山」 ■金山 隆一18 インタビュー 森島龍太・電池サプライチェーン協議会業務執行理事 「電池は国家のエネルギー戦略そのもの」19 電池のリユースは自動車業界の命綱 ■藤後 精一20 EV電池の送 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事