経済・企業

岩崎真人 武田薬品工業取締役 生存戦略としてのグローバル化 シャイアーとの統合も「良好」

撮影 加藤昌人
撮影 加藤昌人

 積極的な海外企業の買収で、世界十指に入るメガファーマ(巨大製薬会社)となり、グローバル化を推し進める武田薬品工業。日本事業を統括する岩崎真人氏にその狙いを聞いた。

(聞き手=村上和巳・ジャーナリスト)

── 昨年1月にアイルランドの製薬大手シャイアーを買収した。買収総額は約460億ポンド(約6.8兆円)と日本企業による買収として過去最高額となったことが注目を集めた。

■旧シャイアーの開発品目を丁寧に評価し、見える全リスクを織り込んだ上で(買収金額を)評価した。決して高値づかみで無駄にお金を使ったわけではない。旧シャイアーは武田の重点領域である中枢神経系の開発品も多く、遺伝子治療分野の開発品を有している。日本には武田の中枢神経領域開発拠点の湘南研究所(神奈川県)があり、併設の湘南ヘルスイノベーションパークでは京都大学iPS細胞研究所とiPS細胞(人工多能性幹細胞…

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