業種別 強い銘柄・弱い銘柄 (4)運輸 財務強固な東急、JAL 反転時はJR東海に注目=姫野良太
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新型コロナウイルス問題が顕在化し始めて約2カ月、運輸各社の株価はさえない。サプライチェーン(供給網)寸断や景気低迷の影響を受けやすい物流や海運のみならず、本来、景気低迷局面に強いディフェンシブ銘柄とされる鉄道や空運の株価下落も深刻である。
旅客需要が大きく減少していることに加え、鉄道や空運はインフラ装置産業特有の固定費比率が高いコスト構造で、売り上げの落ち込みが利益の落ち込みにストレートに効きやすい。特に、インバウンド(訪日客)や国内観光需要は2012〜13年あたりから拡大しており、鉄道・空運各社の業績・株価を押し上げてきた分、その反動が足元では大きく映る(図)。
鉄道・空運業界では、不透明な環境にも耐え得る収益構造や財務体質を有する会社として、東急や日本航空(JAL)に注目する。東急は、不動産や鉄道定期利用の利益構成比が高い一方、インバウンド減少の影響を受けるホテル利益構成は数%と小さい収益構造である。財務体質についても、鉄道業界の中ではいち早く改善しており、現在は株主還元拡充の局面に入っている。
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週刊エコノミスト
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