インフレ&不況 近づくスタグフレーションの足音 完全雇用達成後に景気後退の長期化も=永浜利広
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コロナショックを受けて事態は一変している。米金融各社は2020年4~6月期の経済成長率見通しを欧米とも年率でマイナス20%以上落ち込むと予想しており、セントルイス連銀のブラード総裁は、同時期の米国経済成長率が年率マイナス50%とみている。
これを戦前の世界大恐慌に相当すると言われたリーマン・ショック前後と比べれば、危機直前の08年4~6月期に年率プラス2.1%成長だった米国の経済成長率は、危機直後の08年10~12月期にマイナス8.4%まで落ち込んだ。コロナショックの衝撃は短期的にリーマン・ショックをはるかにしのぎ、経済損失としては第二次世界大戦に相当すると見られている。
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