経済・企業コロナ首都封鎖で沈む・浮かぶ企業

インフレ&不況 近づくスタグフレーションの足音 完全雇用達成後に景気後退の長期化も=永浜利広

    オイルショックを想起させるトイレットペーパー不足
    オイルショックを想起させるトイレットペーパー不足

     コロナショックを受けて事態は一変している。米金融各社は2020年4~6月期の経済成長率見通しを欧米とも年率でマイナス20%以上落ち込むと予想しており、セントルイス連銀のブラード総裁は、同時期の米国経済成長率が年率マイナス50%とみている。

     これを戦前の世界大恐慌に相当すると言われたリーマン・ショック前後と比べれば、危機直前の08年4~6月期に年率プラス2.1%成長だった米国の経済成長率は、危機直後の08年10~12月期にマイナス8.4%まで落ち込んだ。コロナショックの衝撃は短期的にリーマン・ショックをはるかにしのぎ、経済損失としては第二次世界大戦に相当すると見られている。

     リーマン・ショック後の日本の経済成長率は09年1~3月期に最大の年率マイナス17.8%まで下がり、実質GDP(国内総生産)がトレンドラインに戻るまでに2年を要した。震源地の米国よりも日本の経済成長率の落ち込みが大きかった背景には、輸出先を失った製造業の打撃が大きく、輸出依存度の高さがあだとなった。

     しかし、コロナショックでは感染拡大を防止するために、戦時中のように工場停止や外出の制限など直接ヒトやモノの流れが滞っている。このため、カネの流れが停滞して需要が急減したリーマン・ショック時に比べて直接需要が急減する違いがある。

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