東京市場 ストラテジストが読む 「コロナ後」見据え二極化する市場=三宅一弘
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今後の世界株を占う上で、大流行の新型コロナウイルスの動向が焦点だが、時間軸でみると大きく三つに分けられよう。第一が世界的な感染拡大期である。特効薬がない新型コロナを抑制するため、各国とも都市封鎖など人の接触や移動を厳しく制限する。それによって経済活動が極度に落ち込むため、過去最大規模の金融・財政政策、「止血策」を打ち出す。現状はこのあたりにある。
第二が感染抑制期である。対策が功を奏して感染拡大が沈静化に向かうが、感染再燃懸念があり、非接触型の抑制的な経済活動が継続する。政策面では止血策の継続とともに、需要刺激の「造血策」も打ち出される。低操業の「コロナとの共生期」になるが、長引けば、高失業や倒産増加、脆弱(ぜいじゃく)国の財政破綻懸念が高まるだろう。第三がワクチンや特効薬が開発される克服期。いわば「ポスト・コロナ」だ。経済活動は本格再開…
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