経済・企業指標で先読み米国経済

総点検! グラフが語る米国景気=荒武秀至

(注)直近値は景気先行・一致指数は2020年4月、S&P500は2020年5月15日 (出所)コンファレンスボード、S&Pより三菱UFJ国際投信作成
(注)直近値は景気先行・一致指数は2020年4月、S&P500は2020年5月15日 (出所)コンファレンスボード、S&Pより三菱UFJ国際投信作成

 <テーマ1>先行指標

コンファレンスボード 景気先行指数 「景気の山」に半年先行

 民間調査機関コンファレンスボード(全米産業審議会)は毎月15営業日に前月の景気先行指数を発表している。景気への先行性が高い新規受注、新規失業保険申請件数、週平均労働時間、建設許可件数など七つの経済指標に加え、10年国債から政策金利(FF金利)を引いた長短金利差など三つの金融指標も含め、10の指標を合成した指数だ。先行性に劣る場合には、適宜、採用する指標を入れ替えて、予測精度を高めている。

 景気先行指数は、景気後退が始まる「景気の山」に半年以上先んじて低下し始める傾向がある。過去には、生産・雇用・所得・売り上げの4指標から合成される一致指数を、先行指数が下回る「デッドクロス」になると景気後退のシグナルとなった。また、株価がピークをつける前に景気先行指数の頭が重くなりやすい傾向にある。

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