企業向け貸し出し 「資金繰り需要を反映」 政策後押し30%増=丸山義正
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米連邦準備制度理事会(FRB)の調査によると、商業銀行の「企業向け貸し出し」が急増している。5月13日時点で前年同期比30・98%も増えた。3月初めは2%に満たない伸びだった。
FRBによる貸し出し担当者調査(3カ月ごと)でも資金需要の高まりが報告された。資金需要DI(増加マイナス減少)は「大・中堅企業向け」が1月発表のマイナス11・1から4月発表ではプラス7・6へ、「中小企業向け」もマイナス11・4から0へ上昇した。貸し出し増加の主因は「コロナ禍」だ。ロックダウン(都市封鎖)により売上高が急減、資金繰りに窮した企業が融資を求めて金融機関に駆け込んだ。
米政府やFRBによる支援策も貸し出し増加を後押ししている。政府は中小企業向けに、災害ローンと「PPP」と呼ばれる給与保護プログラムを金融機関を通じて提供している。目玉はPPPだ。給与支払いを支援する仕組みで、条件を満たせば返済義務はない。
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週刊エコノミスト
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