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国際・政治 狂った米国、中国の暴走

米中の火種1 米大統領選 吹き飛んだトランプ氏の功績 危うすぎる「対中強硬策」=今村卓

トランプ氏(左)でもバイデン氏でも対中関係改善は難しい(Bloomberg)
トランプ氏(左)でもバイデン氏でも対中関係改善は難しい(Bloomberg)

 米国大統領選まで約4カ月、再選を目指すトランプ大統領が民主党候補のバイデン前副大統領を追う展開となっている。トランプ大統領が苦しい立場に置かれている大きな原因は二つ──「新型コロナウイルス」と「人種差別抗議デモ」への対応の失敗だ。

 コロナ対応では、専門家の警告を受け入れず、根拠のない楽観論を繰り返した結果、米国の死者は11万人超の被害を出した。コロナ対応を巡るトランプ氏支持は42%と低迷。行動制限で景気と雇用が急激に悪化したことも響いた。

 人種差別抗議デモへの対応では、暴動鎮圧に連邦軍の動員も辞さない高圧的な姿勢で臨んだが、デモを支持する層はトランプ氏の白人至上主義を容認するスタンスが、国内の人種間の対立と分断を深めてきたと一層反発。警官隊によるホワイトハウス前の広場での平和的な抗議デモの強制排除などは多くの非難を浴び、支持基盤であるキリスト教福音派や軍関係者の支持層も一部失うことになった。デモ対応への支持は32%にとどまった。

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