国際・政治狂った米国、中国の暴走

欧州とロシアこう動く! ロシア 「コロナ敗戦国」で高まる反中 政権延命では習近平と結束=名越健郎

メルケル独首相(右)、マクロン仏大統領(中央)は習近平国家主席(左)の中国に警戒を強める(Bloomberg)
メルケル独首相(右)、マクロン仏大統領(中央)は習近平国家主席(左)の中国に警戒を強める(Bloomberg)

 新型コロナ感染者が50万人を超え、失業者が1000万人に達するとされるロシアは最大級の「コロナ敗戦国」で、頼みの原油価格が暴落する中、経済復興は容易ではない。プーチン政権は中国との連携によって危機を突破しようとしている。

 欧米諸国は感染源の中国の責任を問う損害賠償訴訟を起こしているが、プーチン大統領は訴訟の動きを非難し、中国の側に立つと明言した。AFP通信によれば、中露の情報機関は米軍がウイルスを武漢に持ち込んだとするフェイクニュースを欧米に拡散している。

 ロシアも甚大な被害を出した“武漢ウイルス”には恨み骨髄のはずで、国内では反中感情が高まっている。それでもプーチン政権が米中対立の中で中国を選ぶのはコロナ後の経済再建で中国の協力が不可欠とみなしたからだ。

残り431文字(全文764文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事