国際・政治狂った米国、中国の暴走

歴史の視座 蘭英米が覇権握った原動力 基軸通貨の興亡が映す未来=根本忠宣

    基軸通貨には自由な取引の存在が不可欠だ(英王立取引所)
    基軸通貨には自由な取引の存在が不可欠だ(英王立取引所)

     米国の覇権を危ぶむ声が強まっている。米国はいま、コロナ禍をきっかけに格差や人種差別の問題が再燃し、国家分断の危機に揺れている。一方で、コロナ封じ込めに一時的とはいえ成功した中国が存在感を高めた。

     コロナ禍後、米国の覇権とドル基軸体制はどうなるのか──。

     それを占う上で一つの手がかりを与えてくれるのが、オランダ、英国、米国という三つの覇権国とその基軸通貨の興亡の歴史である。

     基軸通貨とは、国際的取引における決済通貨であるとともに、価値貯蔵手段や外貨準備として第1位に保有される通貨である。基軸通貨を生みだす国は、世界における貿易シェアや金融資本市場の開放性に加えて、植民地あるいは安全保障上の同盟などの政治的関係性などで大きな影響力を持つことは間違いない。

     これら要素を全て兼ね備えるのが覇権国のみであることは、歴史上、基軸通貨と呼ばれる通貨がギルダー(オランダ)、スターリング・ポンド(英国)、ドル(米国)の3通貨である点からも理解できる。

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