米中の焦点と日本の選択 鈴木一人 「経済武器に中国が影響力強める。戦略的産業で隙を見せるな」
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<Interview 米中の焦点と日本の選択 Part1>
米国と同盟関係にあり、中国とも経済的結びつきが強い日本は、両国間で板挟みになりやすい。米中対立のなか日本の取るべき立ち位置について、気鋭の国際政治学者に聞いた。
(聞き手=神崎修一/加藤結花/大堀達也・編集部)
今のコロナ禍ではっきりしたのは、経済的に中国のデカップリング(分断)は無理だということ。日用品から戦略物資まで供給する中国は分離できない。トランプ米政権は中国を切り離そうとしているが、大きな負を生み出す保護主義には簡単に移れない。
トランプ政権は多くの矛盾を抱えている。「世界秩序を維持する覇権国」と「自国の利益を追求する普通の国」という相反する目的の間であがいている。対中戦略も矛盾している。増える対中貿易赤字を減らそうと関税をかけるが、構造的に中国に依存し切っているため、思うように貿易赤字は減っていない。他方、米国の覇権に挑戦してくる中国への恐怖心もある。中国への懸念は米国全体を覆っており、トランプ氏は選挙戦略の武器にして…
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週刊エコノミスト
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