どうする社会保障 財源規模は小さい生活保護 貧困高齢者の議論が不可欠=阿部彩
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ベーシックインカム(BI)で人々の生活をどのように保障するべきか、という社会保障の根本的な議論が再提起されていること自体は歓迎すべきことである。新型コロナウイルスが感染拡大する前は、好景気と人手不足が続いており、最低賃金も引き上げられる中で、すべての人があたかも市場原理によって救われるという幻想が蔓延(まんえん)していたからである。
BIの魅力はそのシンプルさにある。給付も一律、課税もシンプル。現行の複雑極まる社会保障制度を一掃し、BIに置き換えたら、という論者も存在する。一方で、社会保障制度は、さまざまな人々の異なるニーズや働き方に対応する形で現在の姿になっており、BIではそのような繊細な生活保障はできない、という論者もいる。
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週刊エコノミスト
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