定額給付金の「問題」 「世帯主」に一括振り込み 女性や子どもに配慮を=堅田香緒里
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新型コロナウイルス禍の外出自粛要請によって、生活困窮者が増えたことを受け、1人当たり一律10万円の「特別定額給付金」が給付されることになった。その最大の問題点は、給付対象が「世帯主」とされていることだ。
特別定額給付金は、世帯主が代表で家族全員分をまとめて申請し、全額が世帯主の口座に振り込まれる仕組みになっている。個別給付を申請できるのは、配偶者暴力防止法に基づく保護命令が出されている場合などに限られる。
考えてみれば、政府によるマスクの配布も「世帯」ごとだった。特別定額給付金の前に政府が閣議決定した、一定以上の減収世帯に対する30万円の「生活支援臨時給付金」(後に特別定額給付金に変更)も、減収の基準は「世帯主」の月収とされていた。
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週刊エコノミスト
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