週刊エコノミスト Onlineコロナ株高の終わり

出口なきETF買い 「やめたくてもやめられない」壊される市場機能=山本謙三

    今年3月、日経平均は約3年4カ月ぶりに1万7000円を割り込んだ。日銀は超過債務に近づいた(東京都中央区)
    今年3月、日経平均は約3年4カ月ぶりに1万7000円を割り込んだ。日銀は超過債務に近づいた(東京都中央区)

     新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日銀は今年3月16日の金融政策決定会合で、大量の資金供給とともに、ETF(上場投資信託)や社債の買い増しを決定した。株価は、各国の金融財政措置と相まって、大きく反発した。

     日銀のETF買いはすでに10年近くにわたる。6月末時点のETF保有残高は、約33兆円に達した。早ければ2020年中にも、日本の上場株式の最大の株主となる可能性がある。

     世界の中央銀行は、これまで株式市場から距離を置くよう努めてきた。今回の危機でも、社債の買い入れに踏み切る中央銀行は多かったが、日銀のように株式を買い入れている例はほとんどない。ETF買いが、市場の混乱の抑止に一定の効果を発揮したのは事実だ。しかし、公的な組織である中央銀行が一般事業会社のステークホルダー(利害関係者)になることは中銀自身の財務の健全性のみならず、市場経済や企業経営のあり方に多大な…

    残り1991文字(全文2379文字)

    週刊エコノミスト

    週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
    有料会員になると、続きをお読みいただけます。

    ・会員限定の有料記事が読み放題
    ・1989年からの誌面掲載記事検索
    ・デジタル紙面で過去8号分のバックナンバーが読める

    通常価格 月額2,040円(税込)

    週刊エコノミスト最新号のご案内

    週刊エコノミスト最新号

    12月15日号

    税務調査 コロナでも容赦なし!16 コロナ「中断」から再開 効率化で申告漏れ次々指摘 ■種市 房子19 元国税局芸人に聞く! さんきゅう倉田「手ぶらでは調査から帰らない」23 国税の「最強部隊」 「資料調査課」の実態に迫る ■佐藤 弘幸24 「やりすぎ」注意! 死亡直前の相続税対策に相次ぎ「待った」 [目次を見る]

    デジタル紙面ビューアーで読む

    おすすめ情報

    最新の注目記事