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週刊エコノミスト Online コロナ株高の終わり

危機と対峙した歴代日銀総裁の挑戦、挫折=窪園博俊

上から見ると「円」に見える日銀本店(東京日本橋本石町)。総裁は通貨円の守護役を担う(Bloomberg)
上から見ると「円」に見える日銀本店(東京日本橋本石町)。総裁は通貨円の守護役を担う(Bloomberg)

 <第2部 日銀の素顔と政策>

 金融政策の独立性が確保された新日銀法の施行から22年が経過し、日銀が手掛けたさまざまな方策は「非伝統的政策」と呼ばれ、この間、ほぼ一貫して超緩和政策が継続している。

 かつての金融政策はシンプルだった。短期金利を上げ下げして経済と物価の安定を図った。

 だが、1980年代後半のバブルが崩壊して以降、長引く不況で短期金利は下げ余地がなくなり、90年代末についにゼロ金利となった。ここで伝統的な政策は終焉(しゅうえん)を迎えた。以降、一時期を除いて「非伝統的政策」が続いている。

 黒田日銀は「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」と呼ぶ政策を主軸に置いている。英訳の「イールドカーブ・コントロール」の頭文字を取って金融市場では「YCC」と呼ばれているが、複雑怪奇な印象を与え、日銀が何をやっているのか分かりにくい。

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