教養・歴史書評

乗せるから聞かせて 本音引き出す絶品ルポ=楊逸

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 雨の多い季節。鬱々とする在宅勤務の日々に新刊の自著が届いた。『わが敵「習近平」 中国共産党の「大罪」を許さない』(飛鳥新社、1400円)。長いこと悩み苦しんで胸につかえていた「母国」という存在への違和感やわだかまりなどを多少吐き出せて、すっきりした。

『上海フリータクシー』(フランク・ラングフィット著、園部哲訳、白水社、2700円)を読む。

 米国出身のジャーナリストという著者は、1997〜2002年と、11〜16年の2度、特派員として中国に滞在し、長く中国報道に携わった「中国通」だ。言論統制の厳しい中国で、人々の本音を聞き出そうと、彼はフリータクシーを考案した。「ただで乗せる代わりに、話を聞かせてくれ」というわけである。

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