米国で高い現金給付の注目度 導入求める市長連合も結成=土方細秩子
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<ベーシックインカムへの欲求と難題>
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない米国で、ベーシックインカム(BI)への注目度が高まっている。BIはすべての人に無条件で一律に最低の生活費を給付する構想で、新型コロナ対策として米共和党が7月下旬、2回目の国民一律となる現金給付策も提示したように、収入の途絶によって目先の生活資金に困窮する国民が後を絶たないことが背景にある。
共和党が7月下旬に示した1兆ドル(約105兆円)規模の追加の新型コロナ対策法案には、失業給付の特例加算の延長などと合わせ、大人1人当たり最大1200ドル(約13万円)、子ども500ドルの現金給付も盛り込まれた。所得制限を設けた上での給付となるが、今年3月の経済対策でも同規模の現金給付を実施しており、一律の現金給付はBIの発想そのものだ。
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週刊エコノミスト
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