分譲マンションにおける生活トラブルと言えば、生活音、違法駐車、ペット飼育の三つが代表例とされてきた。

このうち違法駐車とは、マンションの住戸数に対して駐車場の台数が不足し、敷地内の適当な場所に勝手に止めるというものだ。しかし、近年は状況が異なる。むしろ、自動車離れや住民の高齢化などで駐車場の借り手が減り、空きが増えるという事態に陥っている。

　マンションにおいて、駐車場の空きが増えると何が問題なのか。端的に言えば、管理組合として駐車場の使用料収入が減るのである。駐車場の使用料収入はそのままプールされるのではなく、多くの管理組合では管理費会計に組み入れることで、毎月の管理費を抑えている。そのため、空きが増えると管理費会計が赤字になるケースが出てくるのだ。