投資・運用コロナ激変 不動産

海外 米国で加速する郊外オフィス 外資系企業は香港から脱出=鈴木英晃

コロナ禍でも高値の米国の新築戸建て住宅(Bloomberg)
コロナ禍でも高値の米国の新築戸建て住宅(Bloomberg)

 新型コロナウイルス感染症拡大によって震撼(しんかん)する不動産市場、第2四半期(4〜6月期)の統計指標が開示されるとともに徐々にその影響が姿を現してきた。「オフィス需要の急速な悪化」を共通項としているものの、各国でさまざまな状況にあることが明らかになってきた。

 不動産市場の取引額も、この混乱期に大幅な減少を見せている。当社調査では、2020年1〜6月のアジア太平洋地域全体では、速報値ベースで前年同期比で27%減った(図1)。

 セクター別の内訳で見るとリテール(商業施設、51%減)、ホテル(41%減)、オフィス(44%減)そして開発用地(26%減)が大きく下げたが、物流施設を主とする産業用不動産(12%減)は、巣ごもり消費によるEコマース(電子商取引)需要増加の期待もあり大きな影響は受けなかった。

残り2101文字(全文2454文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月9日号

EV失速の真相16 EV販売は企業ごとに明暗 利益を出せるのは3社程度■野辺継男20 高成長テスラに変調 HV好調のトヨタ株 5年ぶり時価総額逆転が視野に■遠藤功治22 最高益の真実 トヨタ、長期的に避けられない構造転換■中西孝樹25 中国市場 航続距離、コスト、充電性能 止まらない中国車の進化■湯 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事