資源・エネルギー

エアライン復活の鍵握る航空中心のスマートシティー=野村宗訓

    空港中心の街づくりは地方活性化につながるか(新千歳空港)
    空港中心の街づくりは地方活性化につながるか(新千歳空港)

     新型コロナウイルスの蔓延(まんえん)により、各国政府は航空業界への救済方法を検討中だ。

     人の移動が激減したために、すべてのエアラインが破綻に直面している。国際線では定期便の多くが欠航している状況であり、国内線でも搭乗率が決して高いとは言えない。エアラインの経営悪化は燃料や機内食のほかターミナルビル内の店舗、バス・タクシー、ホテル、旅行会社などの関連業界にも連鎖的に悪影響を及ぼしている。航空機のリース契約解消や機材引き渡しの延期などもみられる。

     さらに、空港運営者も大打撃を被っている点にも注意を払うべきである。特に、日本で最も懸念されるのは、コンセッション(所有権は国や自治体に残し、運営権を民間企業に譲渡する「公共施設等運営権制度」)後に、運営権を取得した事業者が収入源を失い、返済に苦しんでいる点である。地方空港を支えるための即効薬はないが、今後も地域経済を安定的に発展させるには「エアロトロポリス」がキーワードとなる。

    「エアロトロポリス」は航空を意味する「エアロ」と都市「メトロポリス」から作られた造語だ。空港が立地する都市を「エアポートシティー」と呼ぶ方が一般的だが、米ノースカロライナ大学のジョン・カサーダ氏が10年ほど前から都市開発の視点からエアロトロポリス構想を提唱し、世界的に広がった。同氏が作成したエアロトロポリス・エアポートシティーのリストには84空港が含まれる。

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