今週のポイント 9月の貸出・預金動向(10月12日) 銀行貸し出しの伸びは維持されるか=上野剛志
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10月12日に公表される9月の貸出・預金動向では、銀行貸出残高の高い伸びが維持されるかが注目される。
コロナ禍において企業の資金繰りが逼迫(ひっぱく)して資金需要が高まったことを受けて、銀行貸出残高の伸び率が急伸している。直近8月の伸び率は前年比6.7%と前月(6.4%)を上回り、1992年の現行統計開始以来の最高を更新した。
業態別にみると、都銀では前年比8.0%(前月は7.9%)と頭打ち感がある一方で、地銀(第二地銀を含む)では同5.5%(前月は5.2%)と順調に上昇している。大企業では前倒しの資金調達によって当面の資金繰りにメドをつけた先も多いことが、大企業向け融資の多い都銀の伸び率一服の背景にあるとみる。一方、中小企業では政府の経済対策として実施されている(民間金融機関を通じた)無利子・無担保融資の利用が進んで…
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週刊エコノミスト
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