核ごみで候補「他にも」 複数応募画策の経産省
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原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場の選定で、北海道寿都町(すっつちょう)と神恵内村(かもえないむら)が10月に入り、第1段階の調査を受け入れた。明るみに出た8月から、中心となる経済産業省が声高に叫んできたのが「道外にも興味を示す自治体がある」という複数候補の存在だ。「片手に収まるかどうか」程度はあるという。
経産省には、2007年に高知県東洋町が応募するも、反対運動で撤回に追い込まれた苦い経験がある。そこで考えたのが一斉の複数応募だ。今回、最初に寿都町が単独で名乗り出たのは想定外で「本当は一斉に表明してもらうよう準備していた」(経産省幹部)。関係者は「反対派を複数自治体に分散する思惑もあった」と見る。実際、政府関係者は「いい『風よけ』になってくれた。これから(表明が)ポコポコ出るだろう」と話す。
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週刊エコノミスト
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