不妊治療の保険適用化 少子化対策効果は疑問
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菅義偉首相が少子化対策の目玉の一つとして目指すのが不妊治療の医療保険適用だ。保険適用を視野に入れているのは、精子を人工的に子宮に注入する「人工授精」、体外で人工授精させた卵子を子宮に戻す「体外受精」や「顕微授精」。いずれも現在は医療機関が価格を決定できる自由診療で行われ、人工授精は1回数万円、体外受精や顕微授精は1回50万円以上かかることも多い。
朗報に思える保険適用だが、少子化対策のいずれの効果にも懐疑的な見方が根強い。その大きな要因が不妊治療を受ける女性の年齢だ。不妊治療中の女性を年齢でみると、海外では40代の割合が10~20%台に対し、日本は40%超と高齢化している。ある不妊治療専門医は、「不妊治療も年齢の壁を超えられず、若いほど治療成功率も高い」と医学的な見解を示す。
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週刊エコノミスト
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