海外財産を狙い撃ち 「100万ドル以下」も対象に 情報交換で申告漏れを捕捉=高鳥拓也
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新型コロナウイルス感染拡大の影響で控えられていた税務調査が今年10月から再開された。今年度の税務調査は、短期決戦となるため、確実に課税ができて、年内に調査終結が見込める事案が選定される傾向だ。海外資産の税務調査は、海外資産や海外所得の明らかな申告漏れが狙い撃ちにされ、結果として調査対象者は海外口座残高が100万ドル(約1億500万円)以下の人まで広がっている。
年末時点で5000万円超の国外財産を持つ場合、国外財産調書の提出が義務づけられている。2018年分の提出件数は9961件と年々増加しているものの頭打ちだ。国外財産調書未提出に伴うペナルティー(加算税)適用件数は17年分の194件から18年分の245件と大幅に増加しており、まだまだ提出していない人が多いのは明らかである。
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週刊エコノミスト
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