新興国 通貨危機くすぶるトルコ 世界景気回復の副作用=平山広太
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新型コロナウイルスが猛威を振るった2020年が終わり、新たな年に移るなか、世界景気は明るさを増しつつあるが、パンデミック(世界的大流行)は今なお継続しており、楽観はできない。
新興国の多くは20年、コロナ禍で空前の財政・金融政策を打ち出した。財政政策では給付金支給や減免税、債務返済猶予などに取り組み、金融政策では大幅利下げや大量の流動性供給を実施した。景気後退による歳入減少と景気対策による歳出増加が財政状況を顕著に悪化させ、国債利回りは大きく低下した。しかし、世界的に金融緩和とディスインフレ(物価の上昇率が低下していく状態)が進行する環境にあって、それらは重大な問題とはならなかった。
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週刊エコノミスト
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