経済・企業マーケット総予測 2021

グローバルマネー 米国株3万4000ドル乗せも 巨額財政を金融政策が下支え=新井洋子

バイデン米次期大統領が次期財務長官に指名したイエレン前FRB議長。労働経済学者出身で、雇用問題への取り組みも注目される(2019年米ワイオミング州ジャクソンホールで) (Bloomberg)
バイデン米次期大統領が次期財務長官に指名したイエレン前FRB議長。労働経済学者出身で、雇用問題への取り組みも注目される(2019年米ワイオミング州ジャクソンホールで) (Bloomberg)

 世界経済は、追加の経済対策や新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むワクチンの普及時期などに左右されるものの、2021年は20年第3四半期(7~9月)以降の回復基調を維持する見通しである。20年春のような全面的な経済活動停止に至ることは考えにくい。景況感の改善がみられるなかでも、各国中央銀行は緩和姿勢を緩めずリフレ政策を維持して、景気を下支えするだろう。

 ワクチンの普及が本格化するまでは、新型ウイルス感染拡大による景気下押し圧力は残ることになる。新年を挟んで冬場には、欧米をはじめとした各地で再び感染拡大がみられており、予断を許さない状況だが、各地域では状況に応じた行動制限の再強化と制限緩和を行いながら景気浮揚とのバランスをとっている。今後も財政支援も期待され、1~3月期には世界経済は上向くことが予想される。ニューヨーク市場のダウ平均株価は21年後…

残り1871文字(全文2249文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事