ロボット・工作機械 中国の電気・精密向け増 ファナックは利益率上昇=諸田利春
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新型コロナウイルス感染拡大を受けて、「景気敏感」の代表的指標である工作機械受注総額は2020年5月に512億円を付けたが、同月を底として上昇に転じた。同11月には886億円(確報値)と、18年9月以来、2年2カ月ぶりに前年同月比プラスに転じた。
回復のけん引役は中国、特にエレクトロニクスだ。底を付けた5月と、前年同月比プラスだった11月を比較した回復額は374億円だが、その内訳は、内需88億円増、外需285億円増だった。さらに外需の内訳をみると、中国(97億円増)、米国(73億円増)の寄与が大きい。その中国について業種別で見ると、電気・精密(49億円増)、自動車(32億円増)、一般機械(24億円増)が寄与しているのだ。
ところで、日本株は「世界の景気敏感株」と評されることが多い。それは、輸出のうち輸送用機器(約24%)、一般機械(同20%)、電気機器(同17%)の3分野で全体の6割強を占めることが影響している。また、産業用ロボット、工作機械、CNC(工作機械向け数値制御装置)では日本企業が国際競争力を持つと認識されているからでもあろう。
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週刊エコノミスト
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