著者に聞く 『愛をばらまけ 大阪・西成、けったいな牧師とその信徒たち』 著者・上村真也さん
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◆著者 上村真也さん(読売新聞大阪本社社会部)
路地裏の教会に息づく「愛があふれる」関係
大阪の釜ヶ崎(あいりん地区)といえば、東京・山谷と同様、簡易宿泊所が立ち並ぶ場所として知られている。住所不定の日雇い労働者や路上生活者が多く、日常的に炊き出しが行われる街でもある。
「なにしろ普段はあまり表に出ない人たちが対象なので、どこまで書いていいのか、ずっと迷いながら取材と執筆を続けていました」
上村さんはそう話す。「大阪・西成、けったいな牧師とその信徒たち」という副題のとおり、本書はこの地でキリスト教の「メダデ教会」を運営する西田好子牧師の強烈な個性と、一筋縄ではいかない信徒たちをめぐるルポルタージュである。「メダデ」とは旧約聖書にたった一度だけ出てくる人物の名で、「愛があふれる」という意味がある。
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週刊エコノミスト
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