著者に聞く 『ウンコはどこから来て、どこへ行くのか』 著者・湯澤規子さん
有料記事
◆著者 湯澤規子さん(人文地理学者)
ウンコの排除を切り口に近代化を、現代を見つめる
『胃袋の近代』に『7袋のポテトチップス』と近現代の「食べること」がテーマの著作を続けて出版した。「出す方も取り上げてほしい」という声を受けて本書が生まれた。
「近代とは大量生産と大量流通が始まった時代ですが、もう一つ、大量排せつも描かなければならなかったと書いてみて気づきました」
核となる研究の対象は、100年前の愛知県の織物工場。女工たちのウンコを周辺の農家が肥料として引き取り、農家はその代金に現金のほか大根などを納めていた。大根は漬物となり女工たちの胃袋へ。
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