経済・企業円高が来る!

FRB コロナ禍で当面続く超緩和 解除観測高まる来年に警戒=田中泰輔

米議会で証言する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長。早期の緩和縮小を否定する(Bloomberg)
米議会で証言する米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長。早期の緩和縮小を否定する(Bloomberg)

 2021年は、ワクチン接種の進捗(しんちょく)で新型コロナウイルスも収束に向かい、米国はじめ世界経済が正常化へ前進すると期待される。市場では、米景況改善がドル高をもたらすとの見方も出るかもしれない。だが歴史が示唆するパターンは、米景気の回復過程では、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和期から引き締め転換初期までドル安基調である。

 米景気回復に沿ったドル安は、同国の景気、株価ばかりでなく、新興国・資源相場にもプラスに作用すると期待され、世界的に株価が騰勢となるリスクオンの機運を広げよう。ただし、ドル安のあおりで円高、ユーロ高になる日本と欧州の景気、株価は相応に圧迫されうる。

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