経済・企業円高が来る!

円高の要因3 長期サイクル 向こう3年はドル安の傾向 米投資家も他通貨へ分散=高島修

好物のアイスキャンディーを食べる著名投資家のバフェット氏。日本の商社株への投資を始めた (Bloomberg)
好物のアイスキャンディーを食べる著名投資家のバフェット氏。日本の商社株への投資を始めた (Bloomberg)

 筆者は構造的な円安論者だが、この数年はドル安・円高リスクを警戒してきた。2021年ももう一段のドル・円相場の下落(ドル安・円高)を警戒しており、1ドル=100円を割り込む場面も出てくると見ている。米株高などリスクオン環境が継続する中で、全般的な米ドル安が進行し、ドル・円相場もつれ安になるという基本シナリオの下では、円高はユーロや豪ドルには出遅れようが、ドル・円相場は1ドル=97円程度までなら値を崩す可能性があると見込む。リスクシナリオでは95円前後への下落も排除しない。

 米国では共和党トランプ前大統領から民主党バイデン新大統領へ政権交代した。米議会も上院、下院とも民主党が押さえ、「トリプルブルー」が実現。財政刺激策が大規模化するとの思惑から、米株が強含む中で、米長期金利の上昇が明確になっている。

残り2004文字(全文2357文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事