円高の要因3 長期サイクル 向こう3年はドル安の傾向 米投資家も他通貨へ分散=高島修
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筆者は構造的な円安論者だが、この数年はドル安・円高リスクを警戒してきた。2021年ももう一段のドル・円相場の下落(ドル安・円高)を警戒しており、1ドル=100円を割り込む場面も出てくると見ている。米株高などリスクオン環境が継続する中で、全般的な米ドル安が進行し、ドル・円相場もつれ安になるという基本シナリオの下では、円高はユーロや豪ドルには出遅れようが、ドル・円相場は1ドル=97円程度までなら値を崩す可能性があると見込む。リスクシナリオでは95円前後への下落も排除しない。
米国では共和党トランプ前大統領から民主党バイデン新大統領へ政権交代した。米議会も上院、下院とも民主党が押さえ、「トリプルブルー」が実現。財政刺激策が大規模化するとの思惑から、米株が強含む中で、米長期金利の上昇が明確になっている。
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週刊エコノミスト
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