国際・政治

目標未達でも北朝鮮は「成長」 控えめに作った新5カ年計画=宮本悟

 北朝鮮の朝鮮労働党が1月5~12日、約5年ぶりとなる第8回党大会を開催した。最も重要な議題は、今年から始まる「国家経済発展5カ年計画」であった。筆者が本誌20年10月20日号で展望していたように、16~20年に推進された「国家経済発展5カ年戦略」の数値目標は甚だしく未達成であった。これは第8回党大会の開会辞で金正恩(キムジョンウン)委員長が自ら認めている。

 ただし、もともとの数値目標が高すぎたのである。第8回党大会でも数値目標を達成できなかった理由として「国家経済発展5カ年戦略が科学的な見積もりと根拠に基づいて明確に作成されなかった」と指摘されている。そのため、数値目標が未達成だったとはいえ、5年間の経済成長率がマイナスであったとは言えないだろう。

残り2584文字(全文2913文字)

週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。

・会員限定の有料記事が読み放題
・1989年からの誌面掲載記事検索
・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)

週刊エコノミスト最新号のご案内

週刊エコノミスト最新号

4月30日・5月7日合併号

崖っぷち中国14 今年は3%成長も。コロナ失政と産業高度化に失敗した習近平■柯隆17 米中スマホ競争 アップル販売24%減 ファーウェイがシェア逆転■高口康太18 習近平体制 「経済司令塔」不在の危うさ 側近は忖度と忠誠合戦に終始■斎藤尚登20 国潮熱 コスメやスマホの国産品販売増 排外主義を強め「 [目次を見る]

デジタル紙面ビューアーで読む

おすすめ情報

編集部からのおすすめ

最新の注目記事