日本株が上がるワケ3 個人投資家の世代交代 子育て世代が投資に意欲=黒瀬浩一
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個人投資家の株式投資に大きな変化が出ている。確かに、表面的には、個人は株式の売り越しが続いている。売買の9割を占める東証1部で、個人は2012年以降、毎年売り越しでその累計金額は約34兆円と巨額だ。同期間の投資信託も約3兆円売り越している。昨年だけでも売り越しは株式1・2兆円、投資信託2・4兆円だ。一見、個人は足元の相場上昇の波には乗れていないように見える。
しかし、これを個人の総体として捉えるのはミスリーディングだ。世代によって投資行動が大きく違うからだ。総じていうと、金融商品の販売現場では、高齢者が売り越し、20〜50代の子育て世代は買い越しとなっている。投資信託協会のアンケート調査でも、60歳以上の投資経験者で「現在投資している」人の割合が低下傾向にある。一方、20〜40代の投信保有比率(20年)は前年に比べ増えており、この傾向は株式でも同様と…
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週刊エコノミスト
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